東北公済病院Ⅰ号館
東北公済病院は仙台市の中心部に位置し、ベッド数335床、診療科目数16科の総合病院です。昭和26年に現在の地で診療を開始し、建物の老朽化に伴い平成3年に建替計画がスタートしました。建替にあたっては以下をテーマとしました。
- 最新の高度医療の場として機能すること
- 患者にとってアメニティー度の高い「生活の場」を提供すること
- 周辺環境の向上を計ること
建物周囲に廻した歩道状空地、ピロティ下に設けた広場状空地、敷地を貫く貫通通路など、緑に覆われたオープンスペースを地域住民や市民に開放し、過密街区の環境改善と都市景観の向上に寄与しています。
容積率の割増で当初の43.5㎡/1床から47.9㎡/1床に増加はしたものの、他の新設総合病院の60㎡/1床~70㎡/1床には遠く及ばず、厳しい平面計画を余儀なくされました。しかし建物をコンパクトにまとめ、階高も最小限に抑えることにより、病棟での分散便所の採用やパブリックスペースの充実・分散化、また外来ホールの分散・小規模化と待合いの性格づけ(多人数待合ホールとゆったりとしたラウンジ)が可能になりました。
施設概要
- 場所
- 仙台市青葉区
- 用途
- 総合病院(診療科目16科)
- 竣工年月
- 1998年6月
- 延べ面積
- 16,079㎡
- 構造
- 鉄筋コンクリート造
- 階数
- 地下1階 地上8階 塔屋1階
メディア掲載
- 近代建築(1998年9月)
受賞歴
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