宮城県北部に位置する栗原市栗駒の屋内運動場と屋内プール。立地は町中心部の北東にある緩やかな丘陵地の中腹で、緑豊かなスポーツ公園の一角です。

　施設は35ｍ×42ｍのアリーナ及び固定観覧席500人余、移動観覧席400人余の屋内運動場と、25ｍ6コースの本プール及び子供用プールとジャグジーがある屋内プールで構成されています。各々の施設は共通のエントランスホールでつながれており、このエントランスホールが施設の顔となっています。

　計画では、スポーツ公園内にある野球場、トラックを含めたエリア全体を「生涯スポーツパーク」と位置づけ、その中核施設として本施設を考えました。

　敷地の高低差を利用し、できる限り造成範囲を抑え、周囲の自然への影響を少なく、又、経済的にも考慮しました。デザインモチーフは躍動する駒の背とたてがみとし、屋根の形状、全体のイメージを作り上げています。又、冬場の風雪を考慮し、キャノピーを駐車場まで延ばし快適なアプローチを確保しています。アプローチ広場にはインターロッキングによる栗駒山の四季を具象化し、訪れる人々の目を楽しませています。

　栗駒の自然に佇むように、埋没しないように、親しめるように計画しました。