「奇跡の一本松ホール」開館しました。
2020.07.20
準備期間の3月を経て4月、陸前高田市民文化会館「奇跡の一本松ホール」はオープンしました。
コロナ禍のためイベントの中止や臨時休館もありましたが、緊急事態宣言解除後は状況をみながら段階的に利用を拡大しています(2020年7月現在)。
文化会館が今回の危機を乗り越え陸前高田の復興がさらに進むことを願っています。
工事関係者のみなさま、そして本記事をご覧いただいたみなさまに感謝申し上げます。
どうもありがとうございました。
最後に備品の入った後の空間の様子を紹介します。
色鮮やかな家具が入って賑やかで居心地がよい場所になりました。
●ラウンジ(ホール部門)
●デッキ
●ルーム1(床に気仙杉圧縮材を使用しています)
●和室3
●ラウンジ(市民活動部門)
完了プロジェクト一覧の記事にも写真を掲載しました。ぜひご覧ください。
∧ 閉じる
本体工事が完了しました。
2020.02.28
2月末をもって文化会館の本体工事が完了しました。
3月も駐車場や備品工事等がありますが、長かったプロジェクトがひと段落した感があります。
何度も見ていた客席の壁は、ホール用の照明器具が点くと迫力は予想以上のものになりました。
今回の文化会館ではすべての客席が舞台を近くに感じられるように、客席躯体形状を工夫して観客の一体感を演出しています。
そのため600席強の比較的小規模なホールとしては難易度の高い工事となりました。
ホールの内外壁にみられる斜めの目地は、震災前の高田松原の松をイメージした三角形の模様に由来しています。
三角形の模様(設計時は松綾模様と呼んでいました)は通常のRC壁、洗い出し仕上としたRC壁、木製の音響拡散体から成り立ちます。
音響拡散体は集成材の塊を斜めにカットして作られており、意匠的にも音響的にもこのホールを特徴づけるものになりました。
その他の部分・部屋については備品が入った際に改めてご紹介できればと思います。
∧ 閉じる
完成形が見えてきました。
2020.01.31
キャノピーとひとにやさしい駐車場の鉄骨が建てられたことにより南側からの立面が引き締まりました。
南側のイベント広場に向かって開かれた中庭も形になりつつあります。
ホールは内部の足場を外し、舞台設備や舞台床の工事を進めていきます。
木仕上げに見せることを意図して検討を重ねた客席壁の塗装もよい雰囲気です。
∧ 閉じる
付帯施設、外構工事も着手しています。
2019.12.24
外壁の塗装が終わった部分から足場を外していきます。
ホール内部の壁同様、斜めの目地が特徴的です。
外部の色彩は陸前高田市まちなか地区のデザインガイドラインに調和する温かみのある色を目指して選定しました。
内部も同様の考えで色彩計画をまとめています。
ボード貼り工事は概ね終了し、塗装によって現場に反映されるのを待つばかりです。
ホールの手前では東西に延びる長い庇(キャノピー)の施工を行なっています。
T字状の鋼材が合わさり1本の柱を形成するというデザインの連続を実現するため、検討の末分割で製作したものを現場で組合わせています。
キャノピーは建築物、外構工事との関わりが大きいためレベルや仕上げ割付、排水工事を検討した上で進めていきます。
∧ 閉じる
ホールも内装工事に入りました。
2019.11.29
ホール客席部分の屋上躯体工事が完了しました。(上段:11月7日撮影、下段:11月21日撮影)
屋上からは9月に再建された陸前高田・道の駅「高田松原」と岩手県震災津波伝承館がよく見えます(上の写真で奥に見える白い建物)。
外壁塗装等の工事は残っていますが、足場を設置して同時並行で客席の内装工事を進めていきます。
天井裏の様子です。
音響効果を考慮した特殊な形状の客席の天井裏には、舞台照明とそこにアクセスするキャットウォークがあります。
そこに構造材である大きなトラス梁も出てくるため天井裏は非常に複雑な空間となります。
この他、11月は客席部の天井下地の状況(ビリツキ音等が発生しないようボルトやビスが緩みなく締められているか)や木造の遮音仕様部分の施工状況について、音響コンサルティングを担当する永田音響設計のチェックを受けました。
∧ 閉じる
シルエットが概ね完成しました。
2019.10.31
9月から10月にかけて木造部分では、屋根・外壁工事が進められました。
長かった工事もいよいよ終盤に入りつつあります。
客席屋根トラス梁
2019.10.05
ホール客席に柱を建てないため、客席の屋根と天井は3本のトラス梁で支えられています。
トラス梁は工場生産の部材を現場の空きスペースで組み立てた後、クレーンで取り付けられます。
RC躯体の精度が問われる部分ですが、無事設置されました。
∧ 閉じる
木造軸組工事が進み、施設の全体像が見えてきました。
2019.08.31
1月かけてプレカットの木材が組まれ、市民活動部門の構造体が姿を現しました。
ホールでは引き続きRC躯体を工事していますが、周辺諸室では断熱材の吹付や間仕切りの下地が建てられ内装工事に入りました。
吹抜のあるホワイエも空間の骨格が成立しつつあります。
フライタワーは徐々に街中でも目立つ大きさになってきました。
∧ 閉じる
市民活動部門基礎、外壁工事。
2019.07.31
市民活動部門では基礎工事を行ない木軸の建て方の準備が整いました。
(上段:7月4日撮影、下段:7月18日撮影)
ホール部門の低層部は鉄骨建方が終わった部分から外装の押出成形セメント板、サッシを取り付けます。
最終的には塗装するので、押出成形セメント板の色が見られるのは今だけです。
ホールのRC部分では客席・フライタワーの柱・壁を上に延ばしていく工程が続きます。
∧ 閉じる
市民活動部門も着工しました。
2019.06.28
6月から木造1階建ての市民活動部門の工事も本格的にスタートしました。
市民活動部門はL字型の平面形状をとり、ホール部門と接続して中庭を取り囲む構成となっています。
ホール部門同様、掘削工事・基礎工事から始まりますが、形がシンプルでありピット(地下の設備スペース)も一部以外ないため7月には木造の軸組工事が開始されます。
ホール部門の方は2階客席のコンクリートが仕上がり、劇場空間らしくなってきました。
両部門を一体の施設として見せることを意識しながら、引き続き監理します。
∧ 閉じる
ホール周辺部の鉄骨架構が立ち上がりました。
2019.05.24
5月に入り、ホール周辺部(ホワイエ、会議を行なうスペース、楽屋など)の躯体も立ち上がってきたことでホール部門の全体像が見えてきました。
周辺部は鉄骨造です。鉄骨部材は工場で製作するため、現場での作業はRC造より短くなります。
一方、ホールは2階の躯体を工事中です。壁一枚隔てた対比的な工事風景が広がります。
∧ 閉じる
ホール1階躯体が見えてきました。
2019.04.24
1階部分は客席の壁もできてきました。目地の模様もはっきりわかる仕上がりです。
ホールの型枠の写真です。曲線がついています。
複雑な形状のホールですが、現場では模型も活用して立体的に型枠の検討を行なっています。
∧ 閉じる
制作メモ:カスタム分類「tax_projects」各一覧ページ