仙台市鶴ヶ谷第一市営住宅 第三工区
地域コミュニティを形成する
本事業は昭和40年代に整備された市営住宅の再整備事業(全4工区のうちの第三工区)であり、地元施工会社とデザインビルド方式で取り組みました。
基本方針
地域コミュニティを形成し、特に高齢者や障害者が安全・安心して暮らすことを目的にしました。建物を大きく3つに分節し、雁行させることで、大きなボリュームによる圧迫感を軽減し、上層階は高さに変化を与えることで「ゆらぎ」のある表情としました。団地内のそれぞれの建物がある程度の独自性を持ちながら、全体としてバランスのよい街並みが形成されるデザインです。
コミュニティ形成のための演出
広場に面し誰もが気軽に通ることができる空中歩廊にはベンチを置き、居住者の交流が生まれる場所となっています。共用廊下と階段やEVに面する共用部分は床の仕上げを変えて、ベンチや掲示板、照明などを整備し、立ち寄りたくなるお気に入りの場所として空間を演出しました。また、共用廊下側居室の窓は出窓とし、外にも飾り台を設けることで、生活感がにじみだし、中の雰囲気が感じられるつくりとしました。
(江田紳輔+陳炳文)
施設概要
- 場所
- 仙台市宮城野区
- 用途
- 集合住宅
- 竣工年月
- 2014年3月
- 延べ面積
- 10,558.40㎡
- 構造
- RC造
- 階数
- 地上12階