長沼ボート場クラブハウス
登米市の将来に亘るバリューアップと長沼ボート場環境整備の一環となる施設計画
宮城県登米市長沼の長沼ボート場は全国唯一の2000m常設コースがあるボート競技場です。本施設は長沼におけるボート競技者や一般の利用者のために、合宿所施設や集会施設、屋外イベントの避難施設として、長沼一帯の環境を向上するために建てられた施設です。
周辺風景やフートピア、オランダ風車との調和を図り勾配屋根を基本とし、ボート競技との親和性に配慮した現代洋風的な外観としました。
外壁や内装には登米市産の杉材を採用し、登米市の自慢の施設として愛着をもってずっと使って貰える施設、将来に亘る地域のバリューアップを目指した施設となるよう考えました。
施設の構成としては、県道からのアプローチ側に公共性の高い食堂・集会室があるパブリック棟を配置し、奥側にプライベート性の高い和室、シャワー室、宿泊室等がある宿泊棟を計画しました。2棟の間に出入り口を含むエントランスホールゾーンを計画することで、動線が短く機能的で分かりやすい計画としました。
パブリック棟は、長沼への眺望を最大限取り込める角度に振った計画です。食堂・集会室が外部へ延長するような広がりを感じられるようデッキを計画し、深い軒を出すことで雨天時や避雷スペースとして利用出来るスペースとしています。
宿泊棟は、眺望に配慮しながらも宿泊利用者と一般利用の動線が交錯しないように、落ち着きとプライバシーに配慮した計画としています。
(江田紳輔+犬飼崇典+秋月孝文(元スタッフ))
施設概要
- 場所
- 宮城県登米市迫町
- 用途
- 合宿・研修施設、簡易宿泊所
- 竣工年月
- 2018年9月
- 延べ面積
- 989.23㎡
- 構造
- 木造
- 階数
- 2階
メディア掲載
- 建築ジャーナル(2021年1月)
- 近代建築(2019年4月)