「カメイ株式会社 宮城支店」は東日本大震災で被害を受けた事務所の建て替えプロジェクトです。

カメイ株式会社様は仙台市に本社を置く総合商社で、明治36年の創業以来、地域の暮らしに密着したサービスを展開し続けています。

今回はその中核拠点である「宮城支店」のリニューアルとして、自走式駐車場・外部倉庫・レンタカー事務所を含めた敷地全体での再編成が求められました。

敷地は南側を公園に面する好立地です。配置計画にあたっては、オフィスが南側に面するよう配慮しつつ、なるべく多くの駐車台数を確保できる計画としました。

オフィス棟は門型のエントランスとガラスカーテンウォールのファサードが外観の特徴で、夕暮れには内部のやさしい明かりが周囲に漏れ出します。外観はモノトーンで統一感を持たせつつ、サインや内装が際立つ色彩計画としています。

内部はフレキシブルな執務室と開放感溢れるラウンジのほか、福利厚生の一環として、軽食などを扱う「無人コンビニ」を導入。レシピ開発や試食に利用される、「キッチンスタジオ」を設けました。屋上には「ＢＣＰ対応」として太陽光パネルを設置。地上には蓄電池と自家発電機を備え、仙台市の「地域避難協力施設」の役割も担っています。

敷地を有効に活用し、それぞれの建物が最適な位置になるように配置計画を行いました。

新しいカメイ宮城支店が、地域の新たな顔として、皆様に愛され続けていく建物になることを願っております。

最後に、関係者の皆様に改めて感謝申し上げます。

斎藤拓也＋雨宮雅明＋David Coyle＋吉田義昭