【研修場所】
石川・富山・北海道
【研修目的】
「行ってみたかった・食べてみたかった・感じてみたかった」
個人的に初めて行く土地に、短期間でコンパクトに、数回に分けて行ってきました。「行ってみたかった・食べてみたかった・感じてみたかった」個人的欲望を叶える研修としました。
【期間】
2024/7/18~7/20(石川・富山)、8/25~8/28(北海道)
【石川/金沢】
◆金沢21世紀美術館/SANAA
初めて行った場所であり、行きたかった場所でもあった金沢。最初のお目当ては21世紀美術館です。
青森の十和田美術館もそうですが、まちなかにいきなり現れてくる白いヴォリュームと自然や街並みとの調和がとてもよかったです。
◆鈴木大拙館/谷口吉生
◆石川県立図書館/環境デザイン研究所
直近で話題にもなっている、石川県立図書館にも足を運びました。
仙田さんの独特な色使いや、360°方向へ放射状に広がりを持つ平面・空間構成など、圧巻でした。小さなスケールのカフェやこどもの遊び場も周りに配置されていたり、外構・植栽計画もしっかり丁寧に設えられていました。
【富山/砺波】
◆三郎丸蒸留所(若鶴酒造)
富山に場所は移り、砺波市にある三郎丸蒸留所の見学ツアーに参加してきました。
戦後から続くこの蒸留所は、ポットスチルの素材選定から徹底した貯蔵庫の温度管理など、こだわり抜いたウイスキーつくりに感服しました。
【北海道/札幌・余市・北広島】
◆頭大仏殿(真駒内滝野霊園)/安藤忠雄
場所は北海道に移ります。
フェリーで苫小牧港に到着し、そこからは車で各地を散策しました。
◆札幌ドーム/原広司
一度は行ってみたかった、札幌ドーム。
今は人気もなくなってしまいましたが、ドーム内にも見学で入ることができ、ゲームやテレビでしか見ることができなかった景色を生で見れたことに感動でした。
展望台へと上がるエスカレーターは、宇宙船のような、どこか近未来の雰囲気が感じられる造形でした。ハコモノとしては楽しくてわくわくするような建築ですが、現代に求められる「ボールパーク」としての要素がないので、こういった理由で名建築は廃れていくのかな、と残念な気もします。
◆余市蒸留所(ニッカ・アサヒ)
札幌から余市に移動し、余市蒸留所を見学してきました。
海や山に囲まれた、本場アイラ島の気候や立地とよく似ているこの土地は、果物の栽培が盛んで、きれいな水も特徴ということもあり、竹鶴が好みそうな場所だなとつくづく実感しました。
仙台にある宮城峡蒸留所と同じく、外構は無柱化(すべて埋設)し、景観に特に配慮している点が酷似しています。一方で、ウイスキーの蒸留の仕方などは異なっていて、味や香りも全く違う味わいなのが特徴です。
車運転のため、試飲ができなかったのが唯一の心残りのため、またチャレンジしたいと思います。
◆PS Kハウス/長谷川逸子
株式会社PSさんのご厚意で、PSマダガスカル(事務所兼工場)とPS Kハウス(ゲストハウス)を見学させていただきました。
Kハウスは、元々独身寮として計画され、今はゲストハウスとして運用しています。一部改修されているものの、当時のまま残されているところもあり、長谷川逸子の初期作に触れられる貴重な体験ができました。
今度は研修の宿泊先として利用してみたいと思います。
◆エスコンフィールド/大林組+HKS
北海道に来て一番の目的であった、念願のエスコンフィールドで野球観戦をすることができました。
こちらも株式会社PSさんのご厚意で席まで用意していただき、雰囲気を存分に味わうことができました。
エントランスを入るとすぐ球場が一望でき、どこにいても球場の雰囲気が伝わってくる一体感、色んな観戦スタイルで食事などを楽しむことができる、ボールパークとしての楽しさやワクワク感がありました。
残念ながら雨だったので、外部でのイベントがなく、ランドスケープを散策することができなかったのが心残りでした。
最後に、総じて研修目的である「行ってみたかった・食べてみたかった・感じてみたかった」のすべてを叶えられる研修になったので、振り返りたいと思います。
「行ってみたかった」⇒エスコンや21世紀美術館など、世界にも名をはせている建築を生で感じ取れたこと。建築のみならず、いずれもランドスケープやまちとの調和が生んだ建築であったこと。これらは実務にも活かせる、計画・デザインの勉強になったよい機会でした。
「食べてみたかった」⇒三郎丸蒸留所や余市蒸留所に行って、本場のウイスキーを味わえたこと。各地の名産を食べられたこと。楽しみや趣味の一つでもあるため、一番リラックスして体験できた目標の一つでした。
「感じてみたかった」⇒能登までは行くことができませんでしたが、石川/金沢でも地震の爪痕や復興の兆しを垣間見る、感じ取ることができました。
国内や海外も「行ってみたかった・食べてみたかった・感じてみたかった」場所がたくさんあります。来期はそろそろ海外にもまた行きたいなと思いました。