茅ヶ崎道の駅の設計の参考にと、北関東の道の駅を中心に見てきました。
ひとつめは千葉県柏市の「しょうなんてんと」
ノコギリ屋根が特徴的ですが、面白いのは妻面。同じ勾配の切妻屋根が違う角度で切断されることで変化のある立面が現れています。
構造フレームも屋根に足して角度が振られていることで単純な形態操作ながら複雑でシークエンスを感じる空間となっているところです。
外部の屋根下空間が大きくとられており、キッチンカーが数台とまっていてもまだ余裕のあるおおらかさがありました。
群馬県前橋市の「まえばし赤城」
こちらも大屋根で、切妻屋根の下にテナントの箱が配置された単純明快な構成でした。
産直、鮮魚、コンビニ、トイレなどもが分棟となっていて大屋根でそれらをつないでいます。
外には大きな芝生広場、遊具やバーベキュースペースなどソフト的にも充実しており、いろんな楽しみ方ができそうです。
栃木の「ましこ」
おおらかなノコギリ屋根が重なって奥行き方向にも変化があり、背景の山並みと呼応するという表現がしっくりくる外観です。
地場産材の集成材の梁をスパンに合わせてピッチを変えてかけるという手法が単純で合理的でありながら必然的で、シークエンスを感じる空間となって表れています。
せっかく群馬に行ったので、太田市美術館・図書館も見てきました。
特徴的な外観でまさに植栽が建物に絡みついていました。
ヒューマンスケールで歩いていくとどんどん変化を感じる面白い空間になっています。
いろんな方向に違う景色が見えて、寄り付きになる場所が無数にあります。
まちの規模感や人の密度とちょうどよくバランスされたスケール感や距離感の建築だと感じました。
那須塩原の図書館「みるる」にも立ち寄りました。
ずっと見たかった建築で、木ルーバーのおおらかで自然を感じさせる天井・屋根が心地よかったです。
道の駅の設計に参考になったことはもちろんですが、良い建築を見れて充実した研修でした。
良いと思った建築に共通していたのがシークエンス、歩くことで変化していく空間です。
合理性だけでは説明できない有機的、自然的な要素があることで豊かな空間・建築が実現すると実感できました。
やるのは難しいですが、今後の設計でチャレンジしてみたいと思います。