昨年、12月7日から12月15日まで、タイとラオスに行ってきました。
「なぜ、ラオスなのか?」
ラオスは、経済発展の著しい東南アジアにあっては遅れ気味の国です。
しかし、あまり知られていないのですが、ラオスの古都・ルアンパバーンは、NYタイムズの調査で「世界一行きたい観光地」、英国・ワンダーラスト紙では、「世界一、満足度の高い観光都市」に選ばれています(基準はよくわかりませんが…)。
それで、「観光立国を目指すこれからの日本に失われてしまった“本質的な魅力”をラオスで体感してくる」をテーマにラオスを訪れた、というワケです。
ラオスは、首都ビエンチャンからして、経済力が低いことが窺い知れます。
一国の首都でありながら、小さな地方都市程度のイメージ。ビエンチャンからルアンパバーンまで10時間かけてトヨタのミニバンで移動しましたが、道中の悪路のひどいこと!そして、運ちゃんの飛ばすこと!なかなか稀有な経験でした。
目的地のルアンパバーンは、ラオスの北部、雄大なメコン川沿いにあり、ラオスの前身となったラーンサーン王国やフランス植民地時代の面影が色濃く残っている観光都市であり、1995年に世界遺産に登録されています。
町には歴史文化遺産と自然が調和した素晴らしい景観があり、敬虔な仏教徒が多く、早朝、たくさんの僧侶が練り歩く「托鉢」が有名です。
また、魅力的な宿泊施設、飲食店、商店も多く、夜には22時まで毎晩ナイトマーケットが開かれ、私が訪れた時にはタイミングよく映画祭のイベントも開催されていました。
日中は、お寺や自然の観光、夜は食事や買い物、イベントを楽しみ、一人旅でも退屈せず、ゆったりのんびり過ごすことができました。
世界遺産登録以来、知名度が上がり、年々、観光客の数は増加の一途のようですが、昔からの文化・風土を守りつつ、観光客にとって魅力的な仕掛けをする…「継承と創造」をうまくやっていることが、「満足度の高さ」につながっているのではないか、と感じました。
先日、ラジオを聴いていたら、高岡市がルアンパバーンに視察訪問をしたそうです。
経済優先の時代を経て日本が失ってしまった何かをルアンパバーンはたくさん維持している、と感じます。
これから「観光立国・日本」となるためには見習うべきところはたくさんあるのではないか、とたいへん勉強になりました。