釜石市 青葉ビル
市民参加型のワークショップによるまちづくり
岩手県釜石市は「鉄と魚のまち」として発展してきましたが、人口は減少し続け、中心市街地は空洞化しつつあります。青葉ビルは、「中心市街地におけるにぎわいの創出」「まちなか居住の推進」を目的として整備されました。
敷地は商店街と直交する「青葉通り」に面しており、ここにぎわいの核をつくることで、街にメリハリをもたせ、人の流れをつくることができるのではないかと考えました。
計画に当たっては、周辺と開かれた関係をつくることが最も重要なテーマであると考え、公営住宅はRC造でコンパクトにまとめ、公共施設を鉄骨造の平屋建てとすることで、通りに対し連続性を持ち、入りやすい雰囲気づくりができると考えました。
施設の使い方は、設計段階に行った3回の市民参加ワークショップの中で具体化され、管理・運営の仕方についても議論が交わされました。現在では小学生から高齢者まで幅広い層の利用があり、周辺のまちづくり事業とあいまって、ワークショップで検討されたテーマが一つずつ実践され始めています。
東日本大震災で1階部分が大きく被災したもののNPO法人等の全面的な支援により、リニューアルオープンしました。
(三浦高史)
施設概要
- 場所
- 岩手県釜石市
- 用途
- 集合住宅、子育て支援施設、児童デイサービスセンター、地域コミュニティセンター
- 竣工年月
- 2008年2月
- 延べ面積
- 4,631㎡