子ども第三の居場所 しろいしきち
居心地の様々な9つの空間に分割された活動スペース
宮城県内では『いわぬまきち』に続く子ども第三の居場所です。
生活習慣を整える機会、学びのサポート、体験学習プログラムなどがこの場所で子どもたちに提供されます。
不整形な敷地の形状を利用した「く」の字型の平面形状の配置計画は、外遊びや野菜の栽培ができる「庭」とスタッフ用の「バックヤード」の2つの空地を作り出しています。施設は「庭」をこの地域の季節風、蔵王おろしから守る位置関係です。
1階はユーティリティやスタッフ用の機能が子どもの活動スペースを取囲むように並び、使い勝手や見守りに配慮しています。座っての活動が多いことから天井高さは住宅スケールとしています。一方で活動スペースのサッシは天井高さ一杯までとることで、落着きのある雰囲気でありがながら開放感も得ることができます。
2階の活動スペースは垂れ壁と間仕切りで9ヶ所に区切られ、互いに行き来ができるように大きな開口でつながっています。それぞれの空間ごとに窓の大きさ、壁の配色、造作家具が異なっています。空間の大きさ・光の入り方・設えが多様な活動スペースは、時に相談室として、一人になれる居場所として、通路として…というように様々な可能性をもった使い方が可能です。
空間の個性の違いは、窓の形状・配置の調整により外観のデザインにも生かされています。
利用する子どもたち各々に、その時々で居心地の良い場所を選ぶことを促すことで、自律する力の育成に繋げることを考えました。
小林誠
施設概要
- 場所
- 宮城県白石市東町
- 用途
- 子ども第三の居場所(児童福祉施設等)
- 竣工年月
- 2024年2月
- 延べ面積
- 166.76㎡
- 構造
- W造
- 階数
- 地上2階
受賞歴
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